
1975年5月にスタートした『住宅建築』は、創刊30周年を経たいま、新たな一歩を踏み出しました。
フロー型社会からストック型社会への転換を迫られている現代にふさわしく、これまで培った蓄積を活かし、身近な過去の経験の記憶を明日へと繋げる誌面を目指します。
リニューアル第一号を飾る特集は、題して「宮脇檀のモダニズム」。
1960年代に颯爽と現れ、数々の建築作品や著作を残し、鮮やかに走り去って行った宮脇檀。
コンクリートの箱と木の架構を組み合わせ、ボックスシリーズと名づけられた作品群は、都市住宅のあり方の新たな提案として、話題を呼びました。
一方で、都市計画の観点から住宅地づくりに関わった業績も見逃せません。緑を効果的に使うことによって車と歩行者の共存を図るとともに、画一的な住戸の配置を避け、豊かなまちなみを実現させた手法は、いまなお新鮮です。
このように様々な側面を持つ宮脇について、宮脇と深い交流のあった林昌二氏、30年近くを宮脇と共に歩んだ山崎健一氏と、本誌編集長・平良敬一の座談会、そして数多くの建築写真や図面とともに振り返ります。
また「宮脇檀からの自立と継承」と題して、山崎健一氏が主宰する山崎・榎本建築研究室の現在の仕事を紹介。
宮脇が思索の途上にいた「日本の家」というテーマを引き継ぎ、具体化を試みています。

特集「宮脇檀のモダニズム」より。写真の住宅は「グリーンボックス#2」(設計=宮脇檀建築研究室)
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宮脇 檀 略歴
1936年愛知県名古屋市生まれ。1959年東京芸術大学美術学部建築科卒業。1961年東京大学大学院修士課程修了。その後、法政大学、東京大学、共立女子大学等の非常勤講師、日本建築家協会理事、東京建築士会評議員、日本建築学会委員を歴任。1964年(有)宮脇檀建築研究室を設立。1991年日本大学教授。1998年10月逝去(享年62歳)。
主な作品に秋田相互銀行盛岡市店、もうびいでいっく、ブルーボックス、松川ボックス、出石町役場、幕張集合住宅7などがある。また、『宮脇檀の住宅』『日本住宅設計』『宮脇檀の住宅設計ノウハウ』『暮らしをデザインする』『度々の旅』等、著書多数。「松川ボックス」で日本建築学会作品賞受賞。
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