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2月号のメインは、二大特集。
二人の建築家を、豊富な写真と図面によって紹介します。


生活者を置き去りにすることなく、端正な住宅を設計し続ける堀部安嗣。配置、全体の規模(スケール)から寸法、ディテールに至るまで、既成概念や慣習を鵜呑みにすることなく、それぞれの場面に何が求められているかを洗い出し丁寧に探ってゆく手法は、建築に必要なのは「新しさ」でなく「発見」であることを気づかせてくれるでしょう。


第1特集「堀部安嗣/スケールとプランの心地よい関係へ」より。

 



一人一人顔が違うように、家も個別性をもつべきだと考え、設計活動を続けている泉幸甫。特に住宅の「つくり方」に注目し、木、土、石、紙など自然に近い素材を建築化することに力を入れてきました。近年は集合住宅の設計を視野に入れ、日本における居住形式のあり方をもテーマにしています。その姿勢は我々に、改めて住宅のあり方を根本から問い直すきっかけを与えてくれるでしょう。


第2特集「泉幸甫/建築は風景を作れるか」より。

 

以上、時代の移り変わりに流されず、評価を集めてきた二人の建築家を取り上げることにより、住宅を設計することの意味を改めて考え直すきっかけになれば幸いです。




建築家・前川國男を紹介する展覧会が昨年暮れまで全国を巡回し、多くの入場者を集めました。また、生前の前川と編集者として交流のあった宮内嘉久氏が著した『前川國男 賊軍の将』(晶文社)も、大いに注目されました。そこで、この本について建築史家や建築家が批評したシンポジウムの模様を紹介します。


芝浦工業大学の畑聰一研究室によるアジアの集落のフィールドワークを、同行した写真家・栗原宏光氏の写真とともに紹介する新企画。第1回目は、ネパールのマハデブ村に住むタルー族の暮らしを紹介します。



堀部安嗣(ほりべ・やすし)略歴
1967年神奈川県生まれ。1990年筑波大学芸術専門学群環境デザインコース卒業。1991〜94年益子アトリエにて益子義弘に師事。2002年第18回吉岡賞を「牛久のギャラリー」で受賞。2003年〜東京理科大学非常勤講師。

泉幸甫(いずみ・こうすけ)略歴
1947年熊本県生まれ。1973年。日本大学大学院修士課程終了後、同大学助手を経て、アトリエR。1977年泉幸輔建築研究所を設立。1989〜97年「家づくりの会」代表。1994年〜日本大学非常勤講師。2004年〜東京都立大学非常勤講師



   



 


 


2007年2月号 目次

第1特集
堀部安嗣 スケールとプランの心地よい関係へ

玉川田園調布共同住宅
対談 高貴にて寛容な建築の在り様を求めて
 ……堀部安嗣×平良敬一

那珂の家
木陰に溶け込む方形屋根の平屋

鵠沼の家
外部空間を生み出す幾何学形態の板倉

碑文谷の家
敷地の可能性を引き出すスキッププラン

ひたちなかの家
ランドスケープに呼応する扇形プラン

鵜原の家
海辺の生活を支えるおおらかな空間


第2特集
泉幸甫 建築は風景をつくれるか

再訪・泰山舘
対談 人、歴史、旅から学び引き継ぐ、そして知を鍛える
 ……泉幸甫×平良敬一

だんのや
さまざまな光を取り込む


階段が空間を立体的に繋ぐ

素顔の家
地域密着型工務店のプロトタイプ

Polaris the art Stage
三方から風景が飛び込む

apartmentなかなか
光庭を兼ねたらせん階段


隔月連載
アジアの集落――その暮らしと空間 第1回
タルー族の暮らし マハデブ・ネパール
 ……写真・栗原宏光
 文/作図・梶原圭介、小畑亙平、鈴木智香子
   (芝浦工業大学・畑聰一研究室)
新田園都市実験 第4回
 ……齊木崇人

連載
時を超えて生きる 第12回/最終回
移築された近代和風建築の典型
 ……文・中屋菊次郎 写真・小野吉彦

最終回特別企画・座談会
日本の保存再生建築を訪ね歩いて
〜これからの保存再生の在り方を探る
 ……足立裕司、内田青蔵、角幸博、西澤泰彦、初田亨

特別記事 神楽坂建築塾――1999年からの歩みを振り返る
2007年5月開講 神楽坂建築塾第九期生募集
宮内嘉久『前川國男 賊軍の将』をどう読むか
 ……松隅洋、鈴木了二、辻垣正彦、山口廣、布野修司

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