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『住宅建築』10月号は、どこにでもありそうで、ただ一つしかない、古民家の再生事例を集めました。


「民家」。このありふれた言葉に含まれた意味は実に多彩で、魅力にあふれています。
工業化や交通網の発達した現代と違い、かつての住まいは、その土地で生み出された素材によって、その土地の気候風土にあったかたちでつくり続けられました。
つまり、そこに建つ民家と同じものは、他に一つもない。キラキラした個性のかたまりなのです。
本号は、まずそれがいかに貴重であるか、工学院大学教授・後藤治氏の文章によって説き明かします。
そして、数々の再生事例によって、それらが決して過去のものではなく、現代と地続きであることを証明します。
また、別枠の特別記事として、岡山において古民家再生をひとつの運動として活動してきた建築家グループ、岡山・古民家再生工房をクローズアップし、各メンバーの仕事を紹介します 。



特集「住み継ぐ意思力――民家再生」より。民家の魅力を探る巻頭論(文=後藤 治)
 



特集「住み継ぐ意思力――民家再生」より。「土間の家」(設計・施工=若樹、写真 =大竹静市郎)
 



   



 


 


2007年10月号 目次

特集 住み継ぐ意思力――民家再生

巻頭論 民家の地域性と屋敷構え・集落を再考する
……後藤 治

民家再生――7題

菅野の家――鈴木喜一建築計画工房
住み慣れた家の思い出を残し、未来につなげる

永国の家――けんちく工房邑
贅を尽くした職人技を後世に伝え、
次の住み手の快適な住まいに

小貝川の家――けんちく工房邑
住み手が家づくりに参加しながら、
自らの想いをかたちにする

土間の家――若樹
103年暮らした住み手を離れ、
第三の住み手による新たな道での再生

サウンドデン――若樹
5軒分の古材を使って再生されたオーディオショップ

富士を臨む蔵の家――アカデメイア/今井俊介
鉄筋コンクリート造の増築部分と一体化させて
残した蔵の住まい

七宝町の農家――アカデメイア/今井俊介
竹と杉皮の天井面を見せ、小屋組を現し、
民家独自の美しさを引き出す

特別記事
岡山・古民家再生工房20周年

座談
モダンヴァナキュラリズムの階段登り続ける
 ――古民家再生工房×鈴木喜一×平良敬一

古民家をモダンリビングに!
津山・平福の家――矢吹昭良建築事務所
/納屋をモダンリビングに!

感性に訴える古民家再生
ギャラリー放駒――佐藤隆建築研究所
/老舗造り酒屋の母屋をギャラリーに

時間の不連続と連続
西原の家――萩原嘉郎建築事務所
/生活に必要な部分に手を入れ、時間を繁く快適な住まいに

過激な中道を求めて
矢掛・本堀の家――楢村徹設計室
/家族の刻んだ歴史を残しながら、現代の住まいに再生

再生の手法――構造補強もデザイン要素
廣榮堂――大角雄三設計室
/農家を移築再生し、老舗の菓子店に

記憶と場所の再生
九蟠の家――神家昭雄建築研究室
/風が吹き抜ける土間のある住まい

特別記事
伝統構法木造建築物の耐震性を検証する
 ……鈴木祥之

連載
アジアの集落――その暮らしと空間 第5回
アカ族の暮らし チャワン・マイ村・北ラオス
 ……写真=栗原宏光
   文=平田智隆・福山 愛(芝浦工業大学 畑聰一研究室)

伝統技法を活用した自由な現代木構造 第5回
合成フレーム(1)
 ……増田一眞

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