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『住宅建築』8月号は、創刊400号という特別な号に相応しい豪華なラインナップをそろえました。


93歳で天に召されるまで常に現役で活動し続けた不世出の建築家・村野藤吾。
その代表作2軒を紹介するとともに、村野の設計思想はいまなお有効なのか。それを受け継ぐ建築家はいるのか。村野研究の第一人者である評論家の長谷川堯、建築家の青木淳、歴史家であり建築家でもある藤森照信など、多彩なゲストの証言を得ながら、様々な角度から考察します。


第1特集「村野藤吾は語りかける」より。村野藤吾のデザイン要素を5つのキーワードに分解し、それぞれについて継承している建築家をピックアップ、コメントを寄せてもらった。
 



本誌および代表編集者である平良敬一と、付かず離れずの特別な関係を築いてきた、建築家の原広司が、新作の紹介とともに、本誌の400号を記念して、自らと、本誌および平良の地域への思いとの接点を探る文章を寄せてくれました。
また、原の思想の延長線上にあるといえる新進気鋭の建築家・藤本壮介が、原、平良との鼎談に参加するとともに、自らの思想を表す住宅作品を紹介します。



エンジニアリングウッドなど木造の技術が進歩している今だからこそ、木造の本質に立ち返った空間表現が考えられるべきではないでしょうか。
建築家・竹原義二は、屋根架構に注目することで、新しい木造表現に挑戦しています。
構法や素材の力、職人の技、そして建築家のイマジネーションがたちあらわれる木造建築三題を紹介します。


第3特集「竹原義二 透明な技術の地平」より。あけぼの学園 南楓亭(設計=竹原義二/無有建築工房、写真=市川かおり)
 


本誌は1975年に創刊。以来33年の間、世の中の様々な移り変わりを見据えながら号を重ねてきました。
今回400号を記念して、これまで取り上げてきた記事を振り返りながら、本誌に携わってきた建築家、歴史家、写真家など幅広い方々に、今後の建築、そして住宅はどうあるべきかを問いかけ、文章を寄せてもらいました。


村野藤吾(むらの・とうご)略歴
1891年佐賀県生まれ。1918年早稲田大学理工学部建築科卒業。渡辺節建築事務所入所。1929年村野建築事務所開設。1949年村野・森建築事務所に改称。1955年日本芸術院会員。1962年日本建築家協会会長。1967年文化勲章受賞。1984年逝去(享年93歳)。
代表作:世界平和記念聖堂(1953年、日本建築学会賞受賞)、大阪新歌舞伎座(1958年)、都ホテル京都佳水園(1959年)、日本生命日比谷ビル(1963年、日生劇場)」など

原広司(はら・ひろし)略歴
1936年神奈川県生まれ。1959年東京大学工学部建築学科卒業。1961年同大学大学院建築学専攻修士課程修了。1964年同大学大学院建築学専攻博士課程修了。東洋大学助教授。1969年東京大学生産技術研究所助教授。1970年〜98年設計活動をアトリエファイ建築研究所と共同。1982年東京大学生産技術研究所教授。1997年同大学名誉教授。1999年原広司+アトリエファイ建築研究所に社名変更。2001年ウルグアイ国立大学Profesor Ad Honorem

竹原義二(たけはら・よしじ)略歴
1948年徳島県生まれ。1971年大阪工業大学短期大学部建築学科卒業。大阪市立大学富樫研究室、美建・設計事務所を経て、1978年無有建築工房設立。2000年〜大阪市立大学大学院生活科学研究科教授


   


 


 


2008年8月号 目次

第1特集
村野藤吾は語りかける

30年を経てなお色あせぬ傑作
箱根プリンスホテル
 村野・森建築事務所
 解説=石田潤一郎

鼎談 村野藤吾とは、どういう建築家だったのか
 ……長谷川堯×中谷礼二×平良敬一

装飾を巡って
 ……橋本文隆

〈自邸〉という試行錯誤の集積
村野邸
 村野藤吾
 解説=石田潤一郎

村野のデザインエレメントを因数分解する
 ……青木淳/遠藤秀平/木村博昭/
   藤森照信/宮本佳明/笠原一人


第2特集
原広司
実像と虚像の重ね合せ

伊豆・夢舞台/夢舞台アネックス
 原広司+アトリエΦ

400号記念誌上講演
平良論文『機能主義を超えるもの』と「地域」
 ……原広司

鼎談
欠如態としての住居――基本概念
 ……原広司×藤本壮介×平良敬一

自在に海との暮らしを楽しむ別荘
House O
 藤本壮介建築設計事務所


第3特集
竹原義二
透明な技術の地平〜〈透き〉の構築による木軸架構三題

木の架構表現から空間の透明性へ
 ……竹原義二

林立する合わせ柱と多様な表情を魅せる家型屋根
あけぼの学園 南楓亭
 竹原義二/無有建築工房

捩じれながら昇る三次曲面の傘型屋根と片持ち構法による軒下空間
永山園の家
 竹原義二/無有建築工房

屈曲する平面と屋根に現された木軸架構が見せる内外の浸透性
諏訪森町中の家
 竹原義二/無有建築工房

鼎談
透明な技術が拓く可能性
 ……花田佳明×下山聡×竹原義二


400号記念特別記事
『住宅建築』通巻[400]号の軌跡

寄稿
 伊藤ていじ、林昌二、太田邦夫、布野修司

対談 不易流行の編集哲学
 ……内藤廣×平良敬一

『住宅建築』の基底となった記事を振り返る
棟梁・田中文男と、現代計画研究所の民家型構法覚え書き
 ……増山敏夫

桂離宮から古典数寄屋研究へ
 ……文・写真=岡本茂男

日本の集落
 ……写真=畑亮、文=蓑原敬

誌上に登場する地域の建築家たち
 ……植久哲男

21世紀の建築に希望を托す
 ……大谷弘明、槻矯修、堀部安嗣、
   中谷礼仁、ヨコミゾマコト

『住宅建築』主要記事総覧


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