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『住宅建築』11月号は、小さいけれども、たくさんの居場所を備えた、気持ちよく暮らせる住まいを特集します。


「居心地の良さ」とは、住宅設計の要のひとつですが、その有り様は時代によって様々です。
たとえば一時期、こぞってもてはやされた、開放的なワンルーム。ふと、物足りなさを感じることはないでしょうか。
いま気になるのは、求心性のある大きな団らんの場でも、閉ざされた個室でもなく、住まいながら様々な使い方を発見でき、適度に家族との繋がりがもてる、緩やかで、ささやかな[居場所]という空間。
本特集では、そんな[居場所]への欲求をそこここに散りばめ、身体的な感覚を呼び起こしながら[棲まう]住まいを紹介します。


特集より、「Piccolo Teatro」(設計=伊藤寛アトリエ、写真=中里和人)
 


特集より、「タトハウス」(設計=タトアーキテクツ/島田陽建築設計事務所、写真=市川かおり)
 






杉木立ちから木漏れ日を受ける日光の輪王寺境内に建つトレッドソン別邸。アントニン・レーモンドにより設計され、担当はレーモンド設計事務所に入所したばかりの23歳の吉村順三。竣工は1931年。あまり一般の人が立ち入ることのないこの地に小さな別荘として建てられた住宅を、先代住人が通年住めるように大規模に手を加えました。現在の住み手のイーストマンさんのご協力により、今日まで住み継がれているその姿を紹介します。


特別記事より、「トレッドソン別邸」(設計=A.レーモンド、写真=相原 功)
 



   



 


 


2009年11月号 目次

特集
小さな居場所に棲む

連続的に展開する小さな場面
Piccolo Teatro
 設計=伊藤寛アトリエ

四つの箱の内と外の空間
杉舞台の家
 設計=伊藤寛アトリエ

2009年現在−伊藤寛の最近作から―
 ……植田実

住まいの中の9つの風景
タトハウス
 設計=タトアーキテクツ/島田陽建築設計事務所

分節された空間を折線状に繋ぐ
オレセン・ノイエ
 設計=赤坂真一郎/アカサカシンイチロウアトリエ

室内にかたちづくられる地形
チケイ・ノイエ
 設計=赤坂真一郎/アカサカシンイチロウアトリエ

段差や柱で緩やかにしつらえられた居場所
長沼アトリエハウス
 設計=小尾慎/小尾建築事務所

長く回り込む動線が感覚的な広がりを生む
鴻池の家
 設計=石川友博建築設計事務所/石川友博+成山奈々絵

家の中を通り抜ける路地
中澤さんの家
 設計=ニコ設計室/西久保毅人、菊地佑

回遊しながらつながる小さな空間
富土見町の家
 設計=岸本和彦/acaa

特別記事
日光の地で78年住み継がれる幸福な住まい
トレッドソン別邸
 設計=アントニン・レーモンド 担当=吉村順三

トレッドソン別邸を見る 23歳の吉村順三が担当した別荘
 ……野沢正光

連載
極北住宅物語 第4回 クマ
 写真・文=園原徹

欧羅巴建築見聞記 第6回
ストックホルム市立図書館
 設計=グンナー・アスプルンド 1928年 スウェーデン・ストックホルム
 文=栗田仁 写真=宮本和義

ディテールの小匣 第三回
建具
 三浦清史/金澤良春/手嶋保/若原一貴/トステム

街にひらく書店
Architectura&Natura オランダ・アムステルダム
 写真・文=松田安代

書評:古谷誠章/『なにもかもなくしてみる』(太田省吾)
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